「努力が足りないだけです」

秋田県では吉田輝星選手をはじめとした金足農業フィーバーの夏が過ぎ去り、日本ハム製品が食べたくなる秋真っ只中ですね。皆様お元気でしょうか。

 

f:id:t3akt:20181026113722p:plain

(あなたは肉が食べたくなる・・・)

 

実は2万アクセスをひそかに達成した本ブログですが、1万アクセス達成からほぼ更新できていません。簡潔に言うとブログを書くネタが不足してました。

というのも、あまりまとまった時間が取れないためです。

このブログでは私生活などは発信していないので、どうしても自分が直接関わっている内容以外、つまり今のところ関りは薄いが興味はあるといった内容が中心になるわけで、そういったものを調べるまとまった時間が取れていないのです。

んほおお!金足横浜戦の高橋君のHR!9回の吉田君の圧巻のピッチング!という内容の記事を書こうかなとおもった時にはニュースになってもう世間は大騒ぎしてましたしね。

しかし2万アクセス記念だし何をかこうかなーと考えた末の今日のテーマは下村脩先生のお話です。

 

 

www.asahi.com

京都大学の本庶先生がノーベル医学賞を受賞されたという喜ばしいニュースの一方、つい1週間ほど前(10/19)、ノーベル化学賞を2008年に受賞された下村脩先生が亡くなられました。

(https://kamo-kurage.jp/shonaizukan/owankurage/)より

 

下村先生はオワンクラゲというクラゲから緑色蛍光タンパク質(GFP)という特定の波長の光を当てた際に光るタンパク質複合体を世界ではじめて分離精製に成功された方です。

100万匹以上のオワンクラゲを採取して、クラゲから目的のたんぱく質を集めたという苦労話を聞いて、当時私は「この人すげえな!」と思ったものです。

GFPは様々な研究に応用されています。例えば細胞の中の特定のたんぱく質を光らせて挙動を観察するだとか、目的の遺伝子が組み込まれたかをGFPを使って判断するなどなど。

当時の大学の講義でもGFPを見つけた下村先生はノーベル賞を取るだろうといわれていましたが、その講義からの数年後の受賞、実にタイムリーで記憶に残りました。

 

その下村先生が受賞後のテレビの番組で、同じく2008年にノーベル物理学賞を取られた小林先生、益川先生と出演されていたテレビ番組で以下のようなやりとりがありました(ちょっと記憶があいまいですが)。

司会者「先生方に何か質問のある方はいらっしゃいますか」

大学院生「実験がうまくいかないことがよくあります。何度も繰り返してもうまくいかず、つらいです。どのようにしたらよいのでしょうか」

これに対する下村先生の言葉に私は衝撃を受けました。

下村先生「努力が足りないだけです

 

ばっさり一言!

確かに100万匹ものオワンクラゲを取りながら実験条件を試行錯誤してGFPの精製を成功した下村先生だからこそ、こんな言葉が言えるのだなと驚きました。

この時小林先生、益川先生も苦笑いしながら「下村先生がおっしゃるほど厳しいことは言いませんが、~」と大学院生の方にアドバイスされてました。

この「努力が足りないだけです」という言葉は私の琴線に触れまして、自身の中でも座右の銘になっていました。目の前のタスクの解決策が見つからない時、それは自分自身の努力が足りないだけなのだと。結果、良い意味では粘り強くなりましたが、今思い返すと私の中で言葉だけが先行したために猪突猛進な部分もあったかなと思います。努力するべき方向への状況判断が大事よねと。

下村先生が亡くなられたというニュースを見て、この言葉を思い出し、実際に記事を書く中で最近は「努力が足りないだけ」ということを忘れていたのを思い出すことが出来ました。努力を続けるという姿勢は今後の私の人生にも重要なことでしょう。ドラッガーも生涯努力してたとかいいますし。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

余談ですが秋田県出身で有名な研究者として、現秋田中央高校を卒業された遠藤章先生がいます。

遠藤章 近影

遠藤章ウェブサイトより

今世界中で使用されているスタチンという種類の高コレステロール血症に対する薬がありますが、これを最初に発見した方です。

詳しくはwikipediaへ⇒スタチン - Wikipedia

ラスカー賞というアメリカではノーベル賞並み(以上?)に注目されている賞を受賞されている、偉大な研究者です。

 

今後もこういった素晴らしい研究業績が続々と生まれればよいなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。